第3話 「宣伝しながら宣伝しない」
水曜どうでしょうカメラ担当ディレクター・嬉野雅道と、SHARP公式の中の人・シャープさん。大阪で語り合った連載の第3話をお届けします。(聞き手:嬉野珈琲店、T木)
*前回のお話はこちら→第2話 「行きがかり上、中の人やってます」
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シャープさん:
僕のアカウントを紹介するときによく使われるキーワードが「ゆるい」です。なにをもって、ゆるいというのか。
嬉野:
ええ。
シャープさん:
たとえばシャープ製のスマホで、ディズニーモデルを出したときにドナルドダックの鳴き声風にツイートしたり。
会場:
(笑)
シャープさん:
僕としては、こういうツイートを通じて、宣伝してないふりして宣伝してるわけなんですけど。次のツイートもそういう例ですね。
嬉野:
ああ!これはうちの広報の女も見てましたよ。「ほら!」って私に見せてくるから。
T木:
嬉野さんご本人に…(笑)
嬉野:
「よかったね」なんて言いましたけども。
T木:
どうでしょうネタを使うと、反響があるものですか?
シャープさん:
あるということを、ツイートして知りましたね(笑)
嬉野:
おー!
T木:
さすが。
嬉野:
テレビがなくなっても、うちだけは安心だ。
会場:
(笑)
シャープさん:
ツイートによって反響が全然ちがうんです。いろんなツイートをしているおかげで、反響をたくさん回収できてるんです。
嬉野:
なるほどねえ。
シャープさん:
「普通にオーブンレンジできました」ってツイートしたら、こんなにリツイートされないですよね。だからぼくはいつもどうでしょうさんにお世話になってます。
嬉野:
こちらこそですよ。
シャープさん:
あとはこういうツイート。
嬉野:
ああー。このツイートは、どんな反響があるのかシャープさんもドキドキしたんじゃないですか。
シャープさん:
まあ大丈夫でしたよ。このツイートもそうなんですけど、その日とかその時じゃないと意味がないツイートっていうのがあって。
嬉野:
はい、はい。
シャープさん:
このニュースは、仕事で仙台空港にいるときに知ったんで。その場でツイートするしかないですよね。
嬉野:
なるほどねえ。
シャープさん:
あと、ツイート自体じゃないんですけど、ひつじ年の時には、勝手にプロフィールを「sheep シープ株式会社」って変えたりもしました。
T木:
勝手にというと、上司の方とかには言わずに?
シャープさん:
そうですね。
会場:
(笑)
嬉野:
そりゃそうだと思うよ。報告しちゃったら、オッケーなんて上司的には出せないでしょう。
シャープさん:
ええ。
嬉野:
上司を思えばこそ、こういうことは黙ってやりますよ。
シャープさん:
そうですね。これは黙ってやってますけど、ツイートしたわけじゃないっていうのがポイントなんです。気づく人だけが気づくというか。
T木:
プロフィールを見ないとわからないわけですよね。それで気づかれた方が見つけて、ツイートしてはじめて広がる。
シャープさん:
言ってみれば、僕とフォロワーの人とが共犯関係にあるんです。
嬉野:
ああー、なるほどぉ。
シャープさん:
これは正月三が日の終わりには直したので、会社にはばれてないだろうと思います。
T木:
きっと、ばれてるでしょう。
(つづく)
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明日はフォロワー40万人(当時)のシャープさんに一番多く寄せられるリプライの話から、「どうでしょう」掲示板の話に繋がっていきます。嬉野さんが藤村Dに言われて始めた「あること」とは? どうぞお楽しみに。
(明日の記事「『ありがとう』に泣かされる」に続きます)
《連載目次》
第1話(3月13日)
まずは前枠「ほんとうに初めまして。」
第2話(3月14日)
「行きがかり上、中の人やってます」
第3話(3月15日)
「宣伝しながら宣伝しない」
第4話(3月16日)
「『ありがとう』に泣かされる」
第5話(3月17日)
「炎上の火中、エモさで飛び込む」
第6話(3月18日)
「水曜どうでしょうVSコンプライアンス」
第7話(3月19日)
「会社に頼らず、ファンに頼る」
第8話(3月20日)
「テレビ局をやめようと思った日」
第9話(3月21日)
「前向きに、友達を減らそう」
第10話(3月22日)
「注釈は、堂々と言えば、文脈になる」
最終話(3月23日)
「幸せな働き方ってどんなものですか?」
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