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第2話 「行きがかり上、中の人やってます」

水曜どうでしょうカメラ担当ディレクター・嬉野雅道と、SHARP公式の中の人・シャープさん。大阪で語り合った連載の第2話をお届けします。(聞き手:嬉野珈琲店、T木)
*前回のお話はこちら→第1話 まずは前枠「ほんとうに初めまして。」

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T木:盛大な前振りとなりましたが、スライドをお願いできますか。

シャープさん:
(少し間をあけて)……こんな風に始まるんですね。

嬉野:
こんな風に始まるとは思ってなかったけどね(笑)

シャープさん:
えっと、インターネットなら饒舌になって、現実では黙る人っているじゃないですか。

T木:
あー。

シャープさん:
それ、完全に僕なんです

会場:
(笑)

嬉野:
いや、でもそういう言葉を出せるっていうのは、すでに饒舌なわけですよ

T木:
そうですよね、すでに。

シャープさん:
まさかこんなことになるなんて、ツイッター始めた6年前にはまったく思ってないですし…。

嬉野:
そんなこといったってあんた、漫画になってんじゃないですか。もう、それですごいって。

シャープさん:
6年間、こつこつツイッターやってきて。もともと「こういう風にしたい」というビジョンがあったわけじゃなくて、やれって言われたから始めてる。

嬉野:
はー。

シャープさん:
行きがかり上なんです

嬉野:
必要ですよ。そういう、流れに身を任せることってのはね。
私すでに共感してます。

シャープさん:
ありがとうございます(笑) 本業として別の業務をやりながら、ツイッターを始めたんです。地獄のはじまりですね。

会場:
(笑)


嬉野:
いまはツイッターが本業なわけですか?

シャープさん:
いまも一応、兼業です。

T木:
メインの仕事が別にあって?

シャープさん:
メインがツイッターでサブがインターネットの広告みたいな感じです。

嬉野:
ああー。

シャープさん:
長いことやってると、変わったことも起きます。

T木:
変わったこと。

シャープさん:
仕事終わって家帰ってテレビつけて。あれって思ったら自分のツイートがテレビで取り上げられてたり

T木:
おおー。

シャープさん:
ジョン・ケージの4分33秒の無音の曲をツイッター上で演奏する(黙る)というツイートが、NHKで解説されていました。


嬉野:
ははー。NHKが勝手に拾っとる。これはSHARPさん、やっぱり超大物ですよ。こんなところに呼んでいいのか。

会場:
(笑)

シャープさん:
とんでもないです。ぼくは基本的にはツイッターがメインなんで、インターネット上でいろいろやってるんですけど、最近は(ほかのメディアに)はみ出すことも増えて来ましたね。

T木:
テレビのニュースになったり。

シャープさん:
あと、新聞にも載せてもらったり。

嬉野:
新聞。

シャープさん:
みなさん新聞に載ったらフォロワー増えると思うじゃないですか。

会場:
(うなずく)

シャープさん:
まったく増えない
です。

嬉野:
もう新聞に明日はない、と。

T木:
(笑)そんなことないです!

シャープさん:
「インターネット」と「インターネットじゃない」というところの断絶
は、たぶんみなさんが思ってる以上にあるんです。新聞に載りましたけど、連絡あったの、おかんだけですから。

嬉野:
なはは。

T木:
……ちなみに嬉野さんは新聞に載ったことは?

嬉野:
あったかな……? どうでしょうで祭りやった時に取り上げられたような。

T木:
2013年に「水曜どうでしょう祭」があったときは大きく取り上げられていました。

嬉野:
そうそう、夕刊一面かなんかに大きく載せてもらって。

T木:
その時は、ホームページのアクセスが伸びたりは?

嬉野:
うーん、それはないんじゃないですかねぇ。

シャープさん:
そうですか。

嬉野:
ええ。でも、うちは番組やって騒いだりしてますけど、シャープさんはツイッターだけなのに、いろんなメディアが注目してるという。

シャープさん:
いや、だけど僕のところまで届くリアクションはおかんだけですよ。

会場:
(笑)

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本日はここまで。明日は、「ゆるい」と表現されることの多いシャープさんのツイートをながめながら、その裏にある思いを伺います。どうでしょうネタを使うと反響がある?シャープさんが上司に黙ってこっそり変えたこととは?どうぞお楽しみに!

(明日の記事宣伝しながら宣伝しないに続きます)

《連載目次》
第1話(3月13日)
まずは前枠「ほんとうに初めまして。」
第2話(3月14日)
「行きがかり上、中の人やってます」
第3話(3月15日)
「宣伝しながら宣伝しない」
第4話(3月16日)
「『ありがとう』に泣かされる」
第5話(3月17日)
「炎上の火中、エモさで飛び込む」
第6話(3月18日)
「水曜どうでしょうVSコンプライアンス」
第7話(3月19日)
「会社に頼らず、ファンに頼る」
第8話(3月20日)
「テレビ局をやめようと思った日」
第9話(3月21日)
「前向きに、友達を減らそう」
第10話(3月22日)
「注釈は、堂々と言えば、文脈になる」
最終話(3月23日)
「幸せな働き方ってどんなものですか?」

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